このレビューはネタバレを含みます
・全編を通して絵作りや演出がとても丁寧に作られていたと思う。
・ヤカンのお湯を注ぐ際にフタが落ちないように手で抑える、走り出したが忘れ物に気づき一旦戻ってまた走り出す、足を掻きはじめるが気になってずっと掻いてしまう等、アニメだと簡略化されてしまいがちな芝居がちゃんと描かれていて、物語にどんどんと引き込まれていった。
・しんの（高校生）の初登場シーンがカットの切り替わりだけで表現されていてとても趣味が良いなと思った。実写ではよくある演出だけれど、アニメだと天井から叫びながら落ちてくるとか謎のエフェクト共に登場するなどの過剰な演出がされがちなところを、スッと何事もなく画面内に異物が入ってくる演出はとても好み。
・出てくるキャラクターの関係性が劇中で見事に説明されててすごい。
・主演である吉沢さん・吉岡さん・若山さんの演技がとても良かった。前二人は声優の仕事に慣れていないとは思えないほど上手かったし若山さんも新人とは思えないほど堂々としていた。
・あおいが可愛い。眉毛が太いキャラをはじめて好きになったかもしれない。
少し気になるところ
・あおいが主人公と思いきや、どちらかというと30代大人組二人の方が物語のメインになっているのがややミスマッチ
・全体的に演出が上手い故に所々で説明過多になってしまったシーンがあって悪目立ちしている（あおいがあかねを責める際に心の声までも聞こえる、最後の方でおにぎりの具について言及、エンドロールでの結婚写真など）。
