TaiRa

空の青さを知る人よのTaiRaのレビュー・感想・評価

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)
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超平和バスターズの作品初めて観た。前2作観てないからあれだけど、多分あんま合わない。

岡田麿里の脚本がそもそも苦手なのかもしれない。それ言っちゃ野暮だよみたいな台詞多くて。「良い話」に収束するやり方とアイディアがちょっと類型的過ぎだと思うんだけど。別にダメな映画とは思わないけど、なんか好みが合わないね。橋の上でベース練してるとことか細かい描写は好きだったけど。でも音楽を扱う作品としてもあんまだったな。あおいってさ、どんな音楽が好きかとかこういう音楽がやりたいとかが一切見えてこないじゃん。動機がある意味不純で、そこを描かなくても話が進められちゃう作りなんだけど。だから「音楽家になる」ことについて散々話が交わされるのに全くピンと来ない。慎之介はまだ自作曲とか出てくるけど、やっぱどう音楽が好きなのか見えて来ない。そりゃ「ギター上手いだけ」になるよ。若者と大人の希望と失望の話としてもピンと来なかった。それは音楽の詰めが甘い事とリンクするけど。音楽で飯食えてんだし良いじゃんとしか思えないよね。慎之介の持つ失望が恋愛に起因するんだとしたら、それってあおいの持つ葛藤と噛み合わなくないか。あおいはしんのを追ってる訳で、慎之介はしんのに縛られてる。あかねはしんの、慎之介、あおいにそれぞれ縛られてる。そこからの解放がドラマになるんだけど、この三者+1の問題があんま噛み合ってない気がする。なんか話もあんま覚えてないくらいなのでこれ以上特に書くこともないけど。あと地元に残ったやつはみんな公務員やってるのが生々しかった。
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