換気

ひとよの換気のレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
4.3
父を殺した母が15年後に戻ってきた。
3人のきょうだいが母をどう受け止めるかというのが興味深い。

母のことを唯一ためらいなく受け入れたのは園子で、それは園子が女の子だからなのかなとぼんやり思う。
暴力の加害、被害関係はたいてい親から子、男から女、強いものから弱いものに対して向けられる。
物理的に抗えない力関係があることを、弱者としての女の立場から実感しているからこそ、母の行動をどこか自分に重ねて捉えてたのかな、と。



園子が母の髪を切る準備をしているとき、母が空を見上げるシーンがあった。母は父に何を思ったのだろう。再び動き出した家族の中に父親の面影が浮かんでぐっときた。
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