ゴーストって、かつては・・・であったが、今は存在しなくなってしまった、そういう何ものかの表象なわけで、存在と無の渚なわけ。だからフラッシュバックと親和性が高いよね。幽霊が昔生きていた誰かならば、レトロスペクティブに振り返るほうが結びつきやすいのは普通だよね。
しかし、ゴーストの説明にフラッシュバックも一部使われるのだけれども、この映画ではフラッシュフォワード気味に、ゴーストがまず見える。で、どんどん迫って来て、圧力ガンガン高まってくる。その際に、一回切り返して、ドンってのはよくあるが、4、5回切り返してくる。しかも音圧だけでじゃない。画と音の総合で攻めまくる。いやぁ〜、なかなか怖いわな。
ちょこっと点数を下げたのは、本(the book)のビジュアルがいまいちなのと、哲学的、文学的な隠喩が形成されていない。例えば、漱石の『こころ』の先生の手紙は、シニフィアンの世界の到来の隠喩だが、そういう隠喩的な深層構造を持たないと、ホラーのクラシックの地位には至れないかと。
最後のゴースト、格好よかったですねー。皆さんは出ましたか?うちはばっちり出ました。出たー、やったぁーって思ってたら、恐怖もあったけど達成感のほうが強かった気がするが、鳥肌でぞわそわした。最近ちっとさぼってるのだが、ケーブルいじったらもっと出るだろうなー。あー、よく寝れそう。(^^)
レンタルBlu-rayは5.1chマルチチャンネルサラウンド。良いサウンド。車のエンジン音とかぐっとくる。