地球の軸が変化したとかいう理由で、アメリカの各地でゾンビが発生。
人の少ない小さな田舎町も例外ではなかった。町に一軒しかないダイナーの店員2人の遺体が、ある朝発見される。両遺体とも肉を喰われたような痕跡が。それを見た警官の1人、ロニーはゾンビによる仕業だと確信する。その後、墓場から続々と起き上がるゾンビたち。次第に町はゾンビでいっぱいに…。
ジム・ジャームッシュ監督によるゾンビ・コメディ。結構なグロシーンも少なくないのに、ちょいちょい笑えるシーン(Wi-Fiゾンビ、Bluetoothゾンビ、Siriゾンビってなんやねん(笑))が放り込まれているため、ホラー映画によくある緊迫感はまるで無し。それどころか、全体的に間の抜けた雰囲気が漂っている。
さらに、オープニングやエンディングのみならず、劇中で何度も使われる「デッド・ドント・ダイ」という曲が、なにやらカントリー調で、ゾンビ映画には全く似つかわしくない。複数のゾンビが彷徨いてるシーンで、この曲がBGMに流れてきたりするのだけど、そのギャップが何ともユーモラスだったりする。
コメディのなかでも、ブラック・コメディが好きな人には是非オススメ。パロディ要素も含まれている、楽しい映画である。