タク

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのタクのレビュー・感想・評価

4.5
人気小説家を翻訳する為に集められた
9人の翻訳家。 「ただ仕事をするそれだけだったのに、、、」
[ストーリー]
世界が待ち望んでいたベストミステリー小説「デダリュス」の完結編が遂に出版される事が決定しました。

この小説の出版独裁権をエリックという人物が占領しました。
彼は、世界同時発売の為に冬の寒い時期に
フランスの豪邸に9人の翻訳家を召集しました。
情報の流出が無いように隔離された室内、
彼らは慣れない環境の中仕事を始めますが、、、
[キャスト] 
エリック:ランベール・ウィルソン
カテリーナ:オルガ・キュリレンコ
アレックス:アレックス・ロウザー 等々
[監督] レジル・ロワンサル
[感想]
〈徐々に繋がってくる繊細なストーリー〉
ストーリーが一本軸で進んでいくと思いきや、要所要所に数ヶ月先の話が折り込まれてきて、ストーリーが進んでいくと、二つの物語が見事に繋がるという、見事なストーリー展開でした!

どんでん返し作品として有名な作品ですが、どんでん返し映画特有の複雑化されたストーリーや伏線が良い塩梅で盛り込まれており、この類いの作品の中でも傑作ですし、もう一度見たいとなってしまう作品でした!

作品の中で見せる巧妙なトリックは分かりやすく、物語を更に魅力的に魅せる為の謎はラストまで分からないように、、、
本当に素晴らしい脚本ですし、見ていく度に引き込まれてくストーリーは完璧でした!

〈全員怪しすぎるキャラクター〉
原稿の内容を流出し脅迫した人物をあぶり出そうと奮闘する翻訳家達とエリックですが、「全員怪しいくない??」と思ってしまう程皆素晴らしい演技力ですし、各々のミスリードもラストまで見ていくと緻密に計算されたストーリーにプラスして、魅力的なキャラが更にこの作品を盛り上げていましたね。

特に良かったのは、アレックスを演じる アレックス・ロウザーですね!
若き翻訳家として活動する彼ですが、徐々に本当の目的が見えてきて、、、

彼の演技力の幅には驚かされましたし、ラストの様々な表情を魅せた彼の演技は最高でしたし、演じられるのは彼しか居ない!
と思うくらい衝撃的な展開でありキャラクターでした。
[最後に]
食い入るように見るとは、こういう意味かと納得するような作品でした。

散りばめられる伏線、陰謀、復讐全て引っくるめて最高傑作でした!

こういう映画を劇場で見たかった、、、
見事な作品でした。
タク

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