配信でダリオ・アルジェントの特集をやっていたのだけど、「サスペリア」も「フェノミナ」も何度も見ているので、あまりお目に掛かれない本作を。原題は「Profondo rosso」で「深紅」という意味。魔女の支配する音楽学校とは無関係だ。
半世紀近く昔のサスペンスなので、題名にもなっている血糊は作り物臭く、スト-リー展開はもたついているしつじつまが合わないし、と、今見るとガッカリしてしまう。魅力的だったゴブリンのプログレも、どこか薄っぺらい。
それでも、10秒ほどもない自動人形のシーンには総毛立つし、鏡に映ったものに気づかされる時は血の気が引く。エレベータの扉が開いて人形が襲ってくるのだと思っていたが、別々のショックシーンを記憶が改ざんしていたようだ。
それほど、スリーラー演出には、惹きつけられるし忘れられない。色あせてはいない。