こぅ

サスペリア PART2 完全版のこぅのレビュー・感想・評価

サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)
4.5
何回目か⁈ サスペリア 同様リピ率高し‼︎

コイツは、ダリ男 愛じゃなく【サスペリア 愛】。

ダリ男・アルジェント監督による、【ジャーロ】。

犯人が分かっていようと、トリックがバレていようと、この手の何回観ても観飽きない、ユーモアもあるスリラーは、素晴らしい。

本作は、【吹替との相性】がバツグン。

OPのメインテーマ途中に伏線シークエンスと曲を挟んでくるのは斬新。

序盤早々から脚本や辻褄が合わないなどツッコミ所満載(いつもの事)だが、それを超越する魅力が、本作には溢れている。
いや、本作はまだミステリーとしての広がりが、ダリ男のキャリア中では中々良く出来ていてベストでは無いだろうか⁈

映像によるトリックと序盤からミスリードされる、、
これはセットで秀逸。

殺人シークエンスのインパクトと美学、、
殺し方がどれもグロい、ナイフ、インテリアの角、最初の殺害シークエンスの見せ方は【ショッキング】で、ガラス、、と派手な見せ方が、いかにもダリ男監督らしい。
死に顔を強烈に残しているのが特徴的で、中でも一番強烈なのは、2番目の被害者、アマンダ(ジュリアーナ・カランドラ)の◯◯による死に顔⁈

個人的にこの殺害シークエンスのホラー的演出が丸々好み。

3番目のジョルダーニ教授殺害でトドメのナイフの撮り方にセンスが伺える。

卓越したカメラワークと構図とカット割とライティングと煽る劇伴、、
この統合演出が一体となって恐怖を呼ぶ。

ガジェット⁈、、
ナイフや黒革グローブ、◯◯人形(ジャケ写参照。凝ってはいるが、意味不な完全視覚用)。

ゴブリンによるプログレの劇伴、、。
マーク(デヴィッド・ヘミングス)が屋敷探索に行くシークエンスの曲と、使い方(抜き方)のセンスがスタイリッシュでカッケ〜、個人的ベストシークエンス。

意外⁈異色⁈、、
個人的に、本作の一番の推したいポイントは、ジャーナリスト、ジャンナ(ダリア・ニコロディ)とマークとの【ラブコメチック】なやり取りで、凄惨な事件をユーモアで緩和してくれる設計だ。
彼女の魅力的キャラも洒落た会話のテンポも楽しい。

大袈裟にして弱い、雑、相変わらず犯人の動機は正直、どうでも良くなるが、かなり強引で悲惨な死に様は仰々しくて良い。


ラストカット〜EDロールも良い。


最後に、、
マークへ一言!ピアニストより刑事のが天職‼︎


*サスペンスのポジションで、ホラー的要素(演出)やユーモアをぶち込んでくるのは、【犬神家の一族】と共通している気がした(製作 1年違い)。
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