パラサイト 半地下の家族のhogeのネタバレレビュー・内容・結末

韓国映画の謎に間延びする食事シーンとか苦手なんですけど、そういうのがない。無駄なくエンターテインメント詰め込んだ、ジェットコースター的展開を楽しめる映画。やばい。とにかく観終わった瞬間に面白い！という感覚に包まれる。けどその後で心にズーンと重くのしかかるものがある。すごくそれが不思議な感覚で、面白くもあるのに考えさせられる映画だった。

人は表面上、なにかしてもらうと感謝の気持ちからその人のことを好きになろうとすると思う。たくさん何かしてもらってると好きになりたいという感情の方が働くのかもしれない。与える方がもし富める者なら、善の気持ちから与えたいと思うんだろうな。だけど、感覚的に嫌いになったりする気持ちの方がきっと社会的に求められる道徳心よりも強い。明確に言葉に出来ない負の感情は、自分の理解をきっと越えてるんだろうなと思えた。

半地下っていう設定がとんでもなく良かった。あの家族は、おそらく底に位置してるとも、上に位置してるとも思ってなかった。本当に何も考えてなかったんだろう。

けれど何かしらのトラブルが起きればいつでも底に落ちる位置に居たっていうの、めちゃくちゃ辛くないですか？て思ったし、その部分いつでも自分もそうなるよねって思って怖くもなった。

思考停止の他責ほど醜いものは無いなとも思った。勝手に好きになって勝手に依存して勝手に憎み暴走する姿は化け物感が強くてマジ無理！て思った。怖いわ〜。けどおもろいわ〜。