ことしの映画初めはこの映画から。
ファーストカットから主題となる様々な要素が詰め込まれ、後半の展開を見事に予告する。具体的には窓、水、そして漂ってくるような匂い。
前半と後半でまったく違ったジャンルになるこの映画において、また前半と後半は対称のような関係を成していて、上記以外の要素も参照し合えるようになっている。
ひとつ例を挙げれば、前半と後半ではスマートホンの使い方が明らかに変わってくる。
前半では生活の全てだったスマートホンだけれど、後半部においてはインターホンやトランシーバー、モールス信号などに通信手段が取って代わられ、スマホの出番は激減する。
前情報からはとにかく陰惨な雰囲気を予想していたけれど、前半部においては完全にコメディであり、後半部も基本的にはコメディであって、思っていたほど暗澹たるものではなかった。