面白いぃぃぃ。
昇って降りてまた昇って少し下ってまた少し上がって沈んで堕ちる高低差。こういう映画こそ“ジェットコースタームービー”と言えるんじゃないかと。
そりゃカンヌは獲るよねっていう作品。
貧しくても働く意欲はありそれなりに才能もある（←ココが楽しい）4人家族によるホーム・インベージョンムービー？ いやいやそれだけじゃない。
アカデミー賞が絡んだことでやたらと話題になっている今作だけど、ポン・ジュノはいつだってこれくらい面白い。ただ作品ごとに犬映画だったりモンスター映画だったり実録犯罪モノだったり近未来SFだったり密入国映画だったり母子の物語だったりと、引出しと振り幅がえげつない。なんでも撮れるんだけど、どの作品にもちゃんとポン・ジュノの刻印は間違い無く入っている。
この手の話だと誰か安易な“悪”キャラを配置してしまいそうなんだけど、どいつもこいつも“その立ち位置ならそうなっちゃうかな”という感じで（かなりデフォルメしているのは認めつつも）納得いく。この作品の中で誰が好きかってみんな好き。
そしてやっぱソン・ガンホ。唯一無二。
