JTKの映画メモ

パラサイト 半地下の家族のJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.8
200人くらい入る劇場が超満員なのも軽く肯けるパーフェクトな面白さ。
例えるなら全盛時の筒井康隆の小説を理想的なカタチで映画化したというかね。映画にブラックユーモア・ドタバタ喜劇部門があるとするなら文句なしにベスト1だわ。超絶面白い。
エンドクレジット見たら原作も脚本もポン・ジュノだと知ってびっくりポン。伏線の回収の切れ味の良さや、雨、夜、昼、匂い等々の舞台装置、映像や音楽のセンスも抜群で韓国映画恐るべし。
この映画を観て連想しがちなのは是枝裕和監督の「万引き家族」だったりするけども辛気臭くもの言いたげな「万引き家族」よりは世界的な問題が見え隠れすれども思いっきりエンタメに振り切ったポン・ジュノに軍配が上がるなわし的に。好みというか。

※ここからネタバレ注意

そしてラストの豪邸の庭で繰り広げられるドタバタ劇。半地下とか屋内とか夜ばかりの世界から解放されたかのように明るい日差しの中で行われる惨殺劇。そのコントラスト。
めっちゃ痛快だったわ。
ザマアミロ、と。
底辺と富裕層。
日本でも何処でも一握りの富裕層に対する妬み嫉みは大抵の中流以下は持ってるんでないかな。少なくともわしは持ってる。
綺麗でセクシーな奥さんも眼球とか刺されればもっと痛快だったけどな。所詮映画だし。いいガス抜きだわ。けけけ。

満点なんだけども、ここでは言えない理由で満点にならず4.8。