このレビューはネタバレを含みます
後味悪い映画ってあまり好きではないのだけど、これはおもしろくて、後味の良さを求めるもんじゃないというか、、物語というか現実だった。
ここまで登場人物の誰にも感情移入できない映画も珍しい。むしろ全員に感情移入できるっていうことなのかな。
全員が普通の人間なのに、お金を持ってるか持ってないかの違いだけで、こんなことになってしまう。
「お金があるから優しいのよ」めっちゃ頷いた。
下水がトイレから溢れてくるシーン衝撃だった。
いつ自分がこんな生活を送ることになってもおかしくない、リアルな恐怖を感じた。
ギャグが普通におもしろかったな。映画館で爆笑堪えるの大変だった。
ティッシュのシーンと「反時計回りで」がワロタ。
親北ギャグ?も最高。
前半の明るさが、雨が降ってからの絶望感を際立たせた。
役者の表情すごすぎる。
とにかく後半は歯と歯の間をスゥーーッていわせざるをえなかった、、、
ギウの足元を流れる雨水、これは本当に象徴的だねと皮肉っぽく話すギウの声が聞こえた気がした。
自分達にとっては普通の臭いが、お金持ちにとっては悪臭になるの怖すぎた。
他人の生活臭を臭いと感じることは悪ではないのだけど、、ンーなんかほんとにお金を持ってるか持ってないかでこんなに、、アァこれが格差、、、
自分も格差社会の底辺にいると感じることがある。相手は何も悪くないのに自分よりお金を持っている人を恨んだりしてしまう。
結局金持ちの家に生まれたもん勝ちだと思ってしまう。
何が悪いかと聞かれたら、運が悪いとか社会が悪いとか曖昧なことしか言えない、、格差社会はどうしようもなくてもどかしい。
「大学に入ってお金を稼ぐ」堅実に見えて無謀な計画が切なかった。
普通に暮らすことがいかに難しいか、、。
持ってるお金の量で感想が変わりそうな映画。
私はこの映画の加害者は全員で被害者も全員だと思うけど、お金持ちが見るとパク家が被害者で、地下の夫婦と半地下の家族が被害者だと言うかもしれない。
でもそう言われてしまうと、めっちゃ怖い。