ストーリーは単純に言えば、富裕層の家族が住んでいる豪邸に、貧困層の家族が様々な計画で潜り込み文字通り寄生(パラサイト)していくものです。
「みんな同じ臭いがする。」
最初は半地下でまともな暮らしでなくても悲壮感なんてまったくなく、いい家族なんですけどね…長男が友人から家庭教師の代役を受けたことをきっかけに、前半はおもしろいほどサクサクと裕福な家族を騙して上手く家族全員が仕事を手にすることができるんですけど、裕福一家の息子が誕生日を迎えることでキャンプに出かけたあとの留守を任された日、雨の夜中に不気味なインターフォンが鳴り響いてから全てが変わる。
「無計画だ。」
シニカルなユーモアに笑わされながら、上を見続ける貧困層と、下を見ない富裕層との格差を強調するカメラワークなどの描写を刷り込まれてるうちに、それが一転したとき限りなく現実的な感じを得ながら哀しい喜劇を観た気がしました。
「リスペクト！」
恵まれた環境で育った裕福な人がもつ天ボケとも思える無邪気で残酷な発言、かたや過酷な環境で育った人が知らず知らずのうちに心の底に芽生えさせていたもの…なんの違和感もなく自然と最後までのめり込んで観ているうちにハッとなるのがおもしろかった。
最後まで観て思った疑問はね…寄生(パラサイト)していたのは果たしてどっちなのかな？なーんてね。いやはや最高におもしろかった！
ちなみに2回観た方がいいですよ。
