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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版のxavierのレビュー・感想・評価

4.5
マンハッタン橋をバックに歩くシーンは、ノスタルジックだよなぁ…
1920年代のニューヨーク。
仲間と悪事の数々を働いていた少年ヌードルスは、ある日マックスと運命的な出会いを果たす。そして彼らは禁酒法の隙間をぬって荒稼ぎを続け、ギャング集団として頭角を現していく。
だがある時ヌードルスは無謀な計画を立てたマックスを裏切り、その結果マックスは殺されてしまう。
35年後、未だ自責の念にかられるヌードルスは、ある1通の手紙を受け久々ニューヨークに戻ってきたが…
ストーリーはこんな感じ。
上映時間3時間49分。
こんな長いと"やっぱ、やめとこうかな"って気持ちが先に立つよね。
先日観たエンニオ・モリコーネのドキュメンタリー映画でこの作品が流れていたので観ることに…
いゃあ、凄かったなぁ…
ストーリーは、衝撃のラストに向け丹念に紡がれ、目が離せない。
前半は、ヌードルスの過去の話を中心に進んでいきます。
少年たちは、ゆすりや盗み、少女は体を売り日々の生計を立てる…
ヌードルスらが生きている時代は、そんな時代。
そんな中でも、ヌードルスは仲間を大事にするんだよね。
その感じはギャング版"スタンド・バイ・ミー"的な感じ。
仲間も大事だけど、それ以上に大切な存在がデボラという女性。 
ヌードルスが生涯で唯一愛した女性でもある。そして彼の人生の節目節目に
関わってくる物語のキーパーソンでもある。
デボラの少女時代をジェニファー・コネリーが演じているんだけど、超がつくぐらいの美少女ぶり。
あれはヌードルスだけでなく、誰でも惚れてしまうなぁ。
成長したデボラをデートに誘うヌードルス。
そこは2人だけで貸し切った高級フレンチレストラン。バックには、彼女の好きな"アマポーラ"が流れ…
1番ロマンチックなシーンだったなぁ

後半は一転、シリアスな展開に。
長い時を一緒に過ごしてきた親友マックスが立てた無謀な計画。
その事で、ヌードルスとの間に深い溝が出来てしまう。
ヌードルスはマックスを助けるため、仲間を裏切る事になるんだけど…
ここからの展開が凄いんだよね。
前半にも、ちらほら伏線が見られ"多分、こんなオチなんだろうなぁ…"って予想出来るんだけど、まさかああなるとは予想だに出来なかったなあ。
そしてそこのシーンでみせるロバート・デ・ニーロの演技が圧巻!
熱さを見せず、逆にとつとつと話すシーンは、ヌードルスの心の内が良く出ていた。
そして、あんなに心を揺さぶられる…
やっぱ凄いよ、デ・ニーロは!

後は、モリコーネの音楽だよね。
緊張感の中にもノスタルジックな感じにさせる音楽を持ってくるんだから…

個人的には、とても良い作品だったんだけど、展開がゆったりしている分、疲れちゃうかも、特に前半は。
今回、完全版を観たんだけど、4時間を超えるディレクターズカット版なる物があるらしい。多分、そこには泣く泣く切った"あの人"のエピソードが描かれていると思うので、機会があったら観たいかなぁ。
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