TaiRa

呪怨2のTaiRaのレビュー・感想・評価

呪怨2(2000年製作の映画)
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最初の30分くらいは前作のラスト2話をほぼ流用してるので、連続で見る際は「響子」中盤まで飛ばして良い。

前作から続く呪いの連鎖がどんどん拡大。この時点で既に過剰さは出ていて、演出のタガは外れかかっている。霊感のある妹があの家を見て回る際の厭な空気感は上手い。少しでもあの家に関わった人間は必ず呪い殺されるという乱暴さ、問題を解決しようとしても全くの無駄という凶悪さが良い。前作ほどまとまりの良さはないし、緩急も微妙だが、アグレッシブさは魅力。日本家屋の空間の連続性を活かした横移動撮影が印象的。学校の追走劇は完全なるモンスター映画。伽椰子役の女性たちがスタイル良くて怖くないというのも最早面白い。性的であるとは人間的と同義なのだ。あの家に住み始めた夫婦のサイコホラーテイストも面白かった。朝食中に夫を撲殺する場面は『サイコ2』。伽椰子に憑かれた妻の発言がループし始めるのも地味に怖くて良いし、それを聞いてる芦川誠との距離感も良い。どうする事もできない状態を映すフルショット。不動産屋の女従業員が妹の生霊を相手にしていたと分かる場面、あそこは呪いとは関係ない霊現象で異質。警察署に訪ねて来た伽椰子がするりと部屋へ入って行く様子も地味怖。一番怖いのは配達員のダンカンだけどね。
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