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罪の声のえるのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
3.7
#映画 #eiga #movie #シネマ #映画好きと繋がりたい

予告編が感情的なシーンが多かったので、いつものお涙頂戴系だろうと思ってたけど、映画の日だったので鑑賞してみた。
観てよかった!
実際にあった事件を元に書かれた小説を、映像化のために再構築し、新しい要素も加えた力作でした。
時代・犯罪・経済・マスコミなど、さまざまな視点から、
犯人は誰だ的なミステリーではなく、社会が生んだ犯罪とその被害者を追う。
大人の事情にふりまわされた子供の塗り替えられた未来。
ストーリーは、ジャーナリストと加害者(かもしれない)の関係者という立場のちがう男性二人が、事件の真相を求めて歩き回るだけ。
喧嘩もない、カーチェイスもない。ただおじさんおばさんが話してるだけ。なのに、飽きない。
過去と現在、記者とテーラーのそれぞれのシーンを小気味よく編集し、ノンフィクション感強めになりがちな社会派テーマをテンポよく展開してくれました。
主演の二人はもちろんですが、脇をかためた俳優たちの好演が際立ちました。特に宇野祥平さんは素晴らしかった!
後半、二人がバディ感もかもしてくれて、少し華やいだ画面もあり、よかったです。
日本の社会派ドラマと言われる作品には今まで好きなものがなかったけれど、この作品は心に残りました。
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