昭和最大の未解決事件をモチーフにした社会派ヒューマンミステリー。
約40年近く前、日本中を震撼させたグリコ森永事件。
原作者の塩田武士氏は、時効になってしまった劇場型犯罪であるこの事件の犯行テープに、子どもの声が使われた事に着想を得てこの小説を書かれたそうです。
映画では、この事件の真相を追う新聞記者 阿久津を軸に犯行テープに加担させられた3人の人物に辿り着くさまが描かれています。
フィクションとノンフィクションを織り交ぜながら物語は進行するので、企業名は違うものの、これが事件の真相か?と、見間違うほどのリアリティー。
大人の身勝手な理由で犯罪に巻き込まれたしまった子どもの行く末には涙が溢れました。
記者役の小栗旬さん、星野源さんも良かったですが、私は宇野祥平さんの演技に号泣。
宇野さんは星野源さんと共にアカデミー賞優秀助演男優賞受賞されました。
原菜乃華さんが演じる翻訳家を目指す高校生の叫びにも胸を締め付けられました。
主題歌のuruの「振り子」がより一層涙を誘います。