こちょ

罪の声のこちょのネタバレレビュー・内容・結末

罪の声(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

野木脚本の割には良い意味でも悪い意味でも癖のないサスペンス映画だった。
主演二人の関西弁が下手なのと、わざとらしい漫才みたいな会話を日常に挟んでくることがノイズだったが、脚本が加速していくにつれて気にならなくなってきた。それでも小栗旬はずっと下手だったし大阪人だって皆が皆そんなつまんねえ漫才みたいな会話しねえよ。脇役の方々はおそらく関西出身の方が多いのか、なめらかな関西弁だったのでそちらはストレスなく聞けた。なめらかすぎて一部ヤクザ映画みたいになっていたが。
この事件の最大の被害者が誘拐された社長でもお菓子の消費者でもなく犯人の家族ということが本当に辛い。ただ普通に生きてきただけの曽根が同じ犯罪の被害者の立場というだけで罪悪感を背負ってしまうこと、また何も悪くないのに母を置いて逃げてしまったこと、姉を殺されてしまったこと等が真に迫っており、ラストの「この先誰かを憎むことがあっても絶対にあなたのようにはならない」と叔父に突きつけた言葉が鋭く光っていた。
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