このレビューはネタバレを含みます
一足早く試写会にて。
グリコ・森永事件をモチーフにした、いや、もはや事件そのものがそうだったんじゃないかと思わせる、塩田武士さん原作の映画。
いわゆる子供の声を知らずに使われたことに気付き、その理由を突き止める物語でもある。
背景には、60~70年代の学生闘争・過激派の思想もあって。
登場人物ほとんどに共通していると思ったのが、家族を含めて穏やかなこの日常を守りたいという想い。
それが社会や会社やメディアなどに脅かされる、又は脅かされたことによってこの物語の歯車が回りだした。
映画上、小栗旬さん演じる新聞記者の目線と星野源さん演じる事件関係者の目線とが重なり合うのですが、いまいちどっち寄りの目線が主題なのかが分かりにくかった。でも、小栗旬さんのそこまで押し出さない演技が良かったのですが。
橋本じゅんさんの役柄、キャラクターが良かった。隙があり、口も軽い人だけど、彼のような方がいるおかげで点と点が線になる。