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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のEDDIEのレビュー・感想・評価

3.8
ウェス・アンダーソン新作と聞くだけでワクワクさせる色調と世界観。架空の雑誌の歴史を紐解く中で“いつも通り”豪華俳優が登場しながら飽きさせない。美術や文字、衣装など映像全体が楽しい。

〈ポイント〉
・雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の誌面を映画という手法で表現していく真新しさと楽しさ
・言うのもクドいようだが次から次に登場する有名俳優たち
・レア・セドゥ
・突然のアニメーション演出がめちゃくちゃ楽しい!
・1シーン1シーン隅々までこだわられた撮影と小道具

〈雑感〉
いやはやウェス・アンダーソンって貴重な監督ですよね。
世界中の色んな監督がいて、それぞれに特徴や特色があるわけですが、ウェスほど彼特有の映像表現がわかりやすい人はいません。

とにかく映像が全面的にオシャレ。
内容としては個人的に『グランド・ブダペスト・ホテル』の方がわかりやすくて好きですが、ウェス・アンダーソン監督だからこそできる演出やスター俳優勢揃いな絵面は本作でも健在です。
ウェス組と呼んでも過言ではないほど、毎回同じ俳優が出ていますが、そのいずれもが知名度の高い人気俳優ってのが凄いんですよね。
そんな中でMCUの『スパイダーマン』シリーズでフラッシュ役でお馴染みのトニー・レヴォロリもお馴染み俳優として出演しているのはなんだか嬉しいんですよね。

さらに今回は映像もモノクロとカラーを使い分けているのも特徴。
おそらく過去の出来事として語り口調で展開されている話はモノクロで、雑誌の誌面になるような話はカラーでという使い分けでしょう。

あとは終盤のアニメーションを使ったアクション演出がめちゃくちゃ好きでしたね。コメディ要素も強く、結構笑わせていただきました。

これは一度ですべてを理解できないぐらい濃い映画なので、Blu-rayとか買って繰り返し観たいと思えるような作品です。

〈キャスト〉
アーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)
J・K・L・ベレンセン(ティルダ・スウィントン)
ルシンダ・クレメンツ(フランシス・マクドーマンド)
ローバック・ライト(ジェフリー・ライト)
モーゼス・ローゼンターラー(ベニチオ・デル・トロ)
ジュリアン・カダジオ(エイドリアン・ブロディ)
シモーヌ(レア・セドゥ)
アーブサン・サゼラック(オーウェン・ウィルソン)
ゼフィレッリ(ティモシー・シャラメ)
息子を誘拐された警官(マチュー・アマルリック)
ネスカフィエ警部補(スティーヴン・パーク)
雑誌「ザ・フレンチ・ディスパッチ」の記者(エリザベス・モス)
誘拐犯(エドワード・ノートン)
エルメス・ジョーンズ(ジェイソン・シュワルツマン)
囚人(ウィレム・デフォー)
若き日のモーゼス(トニー・レヴォロリ)
ボリス・ショマーズ(クリストフ・ヴァルツ)
ミステリアスな女性(シアーシャ・ローナン)
(その他出演俳優)
セシル・ドゥ・フランス
ドゥニ・メノーシェ
イポリット・ジラルド
アンジェリカ・ヒューストン
ヴァンサン・マケーニュ
ダミアン・ボナール
グリフィン・ダン

※2022年新作映画17本目
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