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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊の遊のレビュー・感想・評価

4.7
2年待ってた
み〜んな言うけど本当に「ウェスアンダーソン」というジャンル
幼い頃に初めてプーさんのハニーハント乗って360°絵本の世界に滞在して、夢うつつの心持ちで出口から足を踏み出したときと同じ感覚で劇場から出た

凝りに凝りに凝り凝りまくったフィクション・ワールドの、多分15%くらいを100分ちょっとの映画として観せてくれてるんじゃないかと思える
話じたいはどれも若干奥行きが足りない気もするが、表層のデコレーションを享受するだけでもいっぱいいっぱい満腹だから問題がない

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2022/3/23 2回目@WHITE CINE QUINTO

2回目の方が100倍楽しめた 
一回観たぶん、膨大に迫りくる情報量の何割かを秒で処理できるゆえに新たに捕捉できるものが格段に増えた あと前回より眠くなかったのもある
話に奥行きがないとか言ってすみませんでした 3話とも全てのキャラクターに丹念な描き込みと必然的に躍動する物語があった
フランシス・マクドーマンドのラストの佇まいには涙すら出そうになった
オーウェン・ウィルソンにソロパート与えるの、監督の親友枠アツすぎだな

演出アプローチの引き出しの無限さに今更ながら打ちのめされた 知ってはいたけど!!
完璧な絵本の中に登場できると思えば、そりゃどの役者もウェス作品に出たいだろうな
改めて全てが良かった
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