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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のyukikiのレビュー・感想・評価

4.1
狂気と冷静の絶妙なバランス!
ウェス・アンダーソンが最高を更新している。彼の類稀なる文才と美的な視点が一般ウケもニッチウケもしそうなユーモアと相まって素晴らしい後味となっている気がする。
ちょっと絶賛し過ぎかもしれないし、人によっては「何だこれ?」と思うかもしれない。
あくまで私見だが、ここまで面白い作品を生み出せたのも20世紀という時代をこのように捉えられたのも、紙媒体(雑誌)そのものを映像化するという発想ができたのも、彼の生まれた年代にあると思う。20世紀に生まれていたらあそこまでアーティスティックにあの時代を描けないだろうし、紙媒体に慣れ親しんでいた世代でないとあそこまでノスタルジックに描けないとおもう。雑誌をめくる楽しさや新しい発見がある時の…あの高揚感も、上手く表現している。
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