ボブおじさん

見えない目撃者のボブおじさんのレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.6
目撃者は事故で視力を失った元女性警察官。盲目なので実際には目撃はしていない。だが人より優れた聴覚と警察学校で得た捜査知識を駆使して少女誘拐の犯人を探しだす。

捜査の相棒となるのは無気力な高校生。最初は頼りなかった警察のデコボココンビ(田口トモロヲ・大倉孝二)もやがて捜査に協力し出すが…。

主演の吉岡里帆は盲目の役を頑張って演じていたが、脚本がとっ散らかっており余計な要素を入れすぎ。自ら危険に飛び込むヒロインの行動がとにかく無謀で全く共感出来なかった。無謀と勇気を取り違えている。

そもそも命懸けで事件に関与しようとする動機が弱い。弟を殺した犯人の捜査などであれば、まだ理解できるのだが。

過去の〝障がい者スリラー〟は、ハンディキャップを持つ主人公が懸命に逃げても犯人が追いかけてくるとか、監禁された場所からどの様に抜け出すかという逃げ場のない状況にスリルを感じだが、自分から危険地帯に行ってしまうとは😅

そして何より盲目という最大の特性を映画として活かしきれておらず、ラストのクライマックスの暗闇も薄ら明るく緊迫感に欠ける。