弟を失った姉の再生の物語・・・なのかな。
吉岡里帆の確かな演技が光る。人生の早い段階で自らのミッションを確信し、必要な教育も受けてさぁ実行と思いきや、志半ばで事故で視力と、弟を失う。事故を招いた原因は弟なんだけれど、彼女は自責の念にかられて依願退職。未だにそれを受け入れられなかったのに、ある事件をきっかけに自分のミッションを思い出し、体に染みついた警察官の本能と、研ぎ澄まされた五感が本人の意思より先に走り出す。
最初は、見えないのでお荷物になりそうだから、そんなに首を突っ込まないほうが、と緩く観ていたのに、主人公の熱意に引っ張られてしまい、あとは暴走列車に乗るだけ・・・みたいな視聴体験。彼女の「必死」が周囲を巻き込んで、協力者が増えていき、エンジンがかかっていく様がリアル。警察の対応(元身内だと判った瞬間、それまであまり仕事に熱意がなさそうだった警官二人が本気出す)とか家出少女が、静かにしろと言われてもギャーギャー泣いてしまうとか。ただ、どれだけ足手まといになるのか本人に自覚(遠慮)がないので、真面目な優等生が暴走すると、思いのほかに被害者が出てしまう。
高杉真宙くんは初めましてだったけど、ちょっとティミーに似ていてなかなかキュートでした。
出来ない理由を探すより、出来ることを探す人のほうが人はついてくるよね。