takae

見えない目撃者のtakaeのレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.7
将来を嘱望されていたのに視力を失ってしまった元警察官のなつめを吉岡里帆ちゃんが、彼女の目となって共に女子高生連続誘拐殺人事件を追う少年を高杉真宙くんが演じています(役名が息子と同じだったので応援に力が入りました)

よく、目が見えないと他の感覚が研ぎ澄まされると聞きますが、まさになつめは視覚以外の感覚を頼りに事件を誰よりも早く察知し犯人を追いかけていきます。
吉岡里帆ちゃん、盲目の女性という難しい役を自然体で演じていて、見ていて何の違和感も感じさせなかったのは凄かったです。

目が見えないということ。
それがどんなことなのか、現象としてはわかっていても、実際にどういうことなのかとても想像がつきません。
犯人に追いかけられるシーンがありましたが、もう本当に怖かった...とにかくずーっとドキドキハラハラ。無音になるシーンもあって、思わずこっちも息を止めちゃうくらい緊張感が凄かったです。

なつめとバディを組む高杉真宙くんが文字通り彼女の目となり犯人から逃れるのを助けますが、その方法が斬新で面白かった!現代だからこそできる方法だなって思ったし、例えば私が目を怪我したりして一時的に見えない状態になったとしてもきっと思い付かない。盲目のなつめだからこそ咄嗟に思い付いた方法なんだろうなと思います。

内容に関してはネタバレになっちゃうので書けませんが、R15+ということで思っていた以上にしっかりグロいところもあり(個人的にはまだまだ足りない)
韓国映画のリメイクということもあるのか、チェイサーだったり悪魔を見ただったり、ところどころにそういう作品を彷彿とさせるようなシーンがあったような気がします(全然マイルドだけどね)

割と早い段階で犯人がわかってしまったのが残念と言えば残念。
でも、こういう作品って肩透かしを食らうことが多いような気がしますが、最初から最後までこちらも緊張感を保ちながら観ることができたし、きっちりハラハラドキドキさせてもらいました。想像していたよりしっかりR15+だったのも良かったです。

俳優陣も、特に田口トモロヲ さんがいい味出してた!高杉真宙くん、実は全然知らない俳優さんでしたが(ごめんなさい!)未来を諦めて醒めた感じの高校生が事件を通じて徐々に変わっていく様子を上手く表現していてすごく良かったです。
あと、劇中では登場シーンが少なかったけど、國村隼 さんのオーラはさすがでしたね。舞台挨拶でご本人にお会いできたの嬉しすぎました!
.
日本のサスペンススリラーって手ぬるかったりしてあんまりオススメできるものがないけど、これはオススメできるかな😊
元になっている韓国映画の「ブラインド」も是非観てみたいです。
takae

takae