野元ミナギ

シライサンの野元ミナギのレビュー・感想・評価

シライサン(2020年製作の映画)
3.5
正直言って結構好き。
謎解きが超面白い!とかめちゃ怖い!とかじゃ全然ないんだけど、なんだろう、結構すき。笑

見終わって知ったけどこれ監督乙一さんなんだ!
学生時代よく読んでたなー。黒乙一、白乙一とか、懐かしい気持ち。

好きなとこその1、ツッコミどころがとっても多い。
可もなく不可も無いなんとも微妙な演技や演出は安定。いや…そらそうなるやん…という脳筋展開に、最早アホか!と言われ待ちな解決策。極めつけは所々挟まれる絶対にいらない恋愛シーン。
なんともジャパニーズB級ホラー映画感あって好きです。

好きなとこその2、シライサンのビジュ。
いや、まず最初にハッキリお姿を見せてくれた病院のシーンで、全然めっちゃ好きになりました。顔は勿論、手先の綺麗さ、身体のバランス、鈴の持ち方、お淑やかだけどちょっとぶりっ子な動き方。これはジャパニーズホラー界のアイドルですよ。絶対「来ちゃった♡」って言ってる。マジで可愛い。
襲撃スタイルはまさかのダルマさんが転んだ方式。思いっきりSCP173。もっとあたしを見て!死後も隠しきれない承認欲求。ほっとけない。可愛い。

絶対にいらないのにちょこちょこ挟まれる恋愛シーンが台詞演技共にあまりに臭すぎて、時間が経つ度どんどんアホな人間サイドよりもシライサンの方が好きになっていく。
気づけば恋愛パートが来る度「アホかお前ら!こんな時に何してん!はよシライサンだせ!」って野次ってしまい、シライサン登場の度「待ってました!!!」となっていた。
正味シライサンが健気でいっちゃん可愛いです。時系列を乱して誤魔化すことも分身する事も謎の力でまとめて相手する事も無く、ゆっくり1人1人に向き合ってます。

最後に、エンドロールの仕掛け。
粋なことしてくるじゃない!
(レビューサイトで解説読むまでぜんっぜん気づきまてんでしたごめんなさい。)
でもなんかこの仕掛けの感じとか、監督が乙一さんって聞いて超納得した。
こーいうことするよね〜確かにぽいわ!って感じ。

あ、あとなんか一瞬河童のミイラ出てきたな!あれ確か九州の佐賀かどっかにあるやつだよな!どういう経緯!

仕掛け踏まえた上でいくと、多分シライサンに俺が会える確率は超低くなっちゃってると思うんだけど、もし運良く俺ん所に来たらしっかりと見つめてあげたい。
人は自分にない物を求めるって言うからな。
生まれつき目が細い俺は目がパッチリとおっきい子がタイプなんだよ。
野元ミナギ

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