やっと見れたー!
コロナが不安で、いつ観に行こうかとタイミングを見計らってたけど、上映終わっちゃう前に観れて良かった。
はっきり言って最高でした。
2003年の「許されざる者」に匹敵するほどの大傑作だと思ったし、個人的に三池監督作品史上最高傑作。
予告編が凄く良い出来で、クソな実写化映画ばかり作って低迷してた三池監督の最新作だから、心配しながら観に行ったけど、予告編は嘘をついてなかったです。
やっぱり三池監督はヤクザ映画が1番似合う。
アクションは、バイオレンスでド派手で血みどろだけど、カタルシスが詰め込められてる三池節が炸裂してたし、ラブストーリーはねちっこくなくてさっぱりしてたからすごく観やすい。
どんどん人が死んでいくのに、どこか心の底で喪失感を感じてしまうほど、キャラクターが隅々まで作りこまれてるし、
めちゃくちゃキャラクターが多いのに、まったくとっ散らからないように、別々の場所にいるキャラクターを上手く交錯させる様は、見事としか言いようがないです。
そして、抗争の中でキャラクターそれぞれが違った動機を持っているのにも関わらず、まったく困惑しない。
どうでもいいキャラクターにまで愛着を与えて、それぞれの死に際に見せ場を用意する。
三池監督のキャラクター愛を感じます。
かといって、テンポが乱れない。
凄まじいほどのスピードと安定したテンポで突き進む、ジェットコースタームービー。
コメディは爆笑レベルに笑えるし、三池監督の卓越したセンスが光る、ポップなアニメーションの映像演出は最高に痺れました。
あそこで全部もってかれたなって感じです。
この作品を、”和製版トゥルーロマンス”って言ってる方がいたけど、まさにその通りだなって思います。
作風はタランティーノに近くて、雰囲気は「ドライヴ」と「ベイビードライバー」を足して2で割った感じ。
スタイリッシュでバイオレンスなアクションと、ポップでユーモラスなコメディが上手くブレンドされた、純度100%のラブストーリー。
主演の窪田正孝は、「ファイトクラブ」のブラピみたいなクールさがあって、めちゃめちゃカッコよかった😆
内野聖陽は最高に渋くて、ダンディだったし、ラリった渋谷翔太の怪演は最高すぎて笑いが止まりませんでした。
ほんとカメレオン俳優だよな。
カメラワークがぶれぶれなのは、キャラクターの荒ぶる闘争心を表現してるんじゃないかなって思ってるけど、実際どうなんだろう。
あと、主人公たちが乗った車がエグいくらいに回転して事故った時に、まったくもって無傷で出てきた時は、さすがにちょっと気になった。
「アイアムアヒーロー」の時もそういうシーンがあって、あれはあれでシリアス調だったからすげー違和感だったけど、コメディ調だった今作ですら、違和感は拭えなかったかなって思います。
まあ、そこ以外は本当に申し分無いし、
ここまで満足度の高い三池作品は本当に久しぶり。
クローズZERO II以来なんじゃないかな。
三池監督にはこういう作品をもっと作ってほしい。
最高に濃密な115分でした。
三池監督の完全復活作。
おかえり、三池崇史。