Sinamon

幼い依頼人のSinamonのレビュー・感想・評価

幼い依頼人(2019年製作の映画)
4.0
2013年に韓国で実際に起きた漆谷継母児童虐待死亡事件を基に弁護士が真実を明らかにするため奔走する姿を描いた実録サスペンス映画です。

腹が立つと共に胸が痛む映画で観てからずっと頭から離れず今日も考えてしまいました😭

序盤、母を知らない仲良し姉弟は助け合いながら生きていました。
とにかく二人とも可愛くって健気です。

姉のダビンは学校でキラキラした笑顔でセンターでダンスを踊って披露しクラスの皆からも慕われていました。
弟ミンジュンはそんな姉が大好きで学校から一緒に帰りニコニコ😄した笑顔で紙飛行機を飛ばして遊んでいました。

継母が来た瞬間にその笑顔は2人から消えました。

継母は初めは優しく接しているかのように見えましたが、姉弟の躾がなっていないとイライラして虐待が始まります。

凄まじい顔で虐待する義母の姿に言葉を失い、人間のする事かと思いました😤

元気で明るかったダビンが、どんどん塞ぎこんで暗くなっていく姿を見て胸がズキズキ😖💥と痛みました。

実の母を知らない姉弟は
「母親とはどんな感じですか?」

「愛し合わない親から生まれた子は普通に行きちゃだめなの?」

のセリフが胸に刺さリました😭

唯一、ジョンヨプをおじさんと慕い姉弟は助けを求めますが、ジョンヨプは二人の前から去ってしまいます。

「今日も始まったか」と、同じマンションにいても知らぬ振りする住民や担任の先生に相談があると言っても「今日は急ぐから又今度聞くわね」等

ダビンが発した助けてという数々の信号を大人は見て見ぬ振りをし「大人は信用できない」と言わせてしまうほど悲しい事はなかったです😭

父親もかなりのクズで「出来ちゃったんだから仕方ない」「子供がいれば金が手に入る」のセリフに怒りを覚えました💢

「7歳の弟を殺した」
と名乗り出たのはわずか10歳のダビン。
義母の恐怖に支配され、事実を告白できずに犯人を申し出るダビンの姿に泣けて泣けて仕方なかったです。

ジョンヨプが、真実を明かすために立ちあがりダビンの弁護をする法廷シーンでは目を塞ぎたくなるシーンの連続で大号泣しました💦😭💦
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エンドロールに韓国の児童虐待傷害事件数は2001年の4133件から2017年には3万4169件に増加、加害者の5人に4人は父母であると書いてあり、加害者は執行猶予や罰金刑で終わる事にハラワタが煮えくり返りました。
この映画を観て世の中から児童虐待がなくなる事を願わずにはいられませんでした。
Sinamon

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