Haru

はちどりのHaruのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.9
14歳がはるか昔に過ぎてしまった人間にも、あの頃の苛立ちや不安感が蘇ってくるような臨場感。
親の庇護を求めたかと思えば、疎ましく感じる年齢の、なんと扱いづらい事か、、、こちらは親目線。
社会と自分を結びつける何か確かなものを掴む日、ようやく彼等の心に安らぎと光が見えてくる。
ウニにとってのそれは、塾講師にかけられた嘘の無い言葉や、主治医のさりげない思いやりだったのだろうか。 

韓国社会の閉塞感、激しい競争社会、女性蔑視、それらの要素がぎゅっと詰まっているのだが、不快感が無く、ともすれば透明感を感じるほどだ。初夏の日差しを受けて光る少女達の髪や、木漏れ日の中を歩く幼い恋人の映像が効果的なのかもしれない。
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