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はちどりのclydebarrowのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.2
ジェンダーという観点から言うと、こういう言い回しはマズイが、おそらく男性にはわかり難い映画だと思う。
思春期のある時期に芽生える同性への憧れと、少女の内なる世界の変化を静かに上品に描いた秀作。
同性の誰かの、暴力的ではない強さと清らかさ、自由。そういうものに、ある年代の女子は憧れるのではないか。今いる場所から、どこか遠い美しいところへ連れて行ってくれそうな誰か。
「殴られたら、立ち向かえ」「世界は不思議で美しい」。
女性教師の強く清らかな言葉が、夏の終わりの川面の輝きのように美しく切ない。
遠い少女の頃を思い出して少し胸が熱くなった。
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