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はちどりのmikuのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
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「顔を知っている人は何人いる?心の中まで知っている人は何人いる?」そんなことを言われて、家族も友人も恋人にも、それぞれの関係性に違和感を感じたりするわけで。自分勝手な友人や、移り気な恋人や、暴力的な父や兄。そんな人々に揉まれても何とか凛としていられるウニ。小さくてか弱そうなのに強い。いや、強くあることを強いられているのかもしれない。そんななか現れたヨンジ先生には、他とは違うなにかを感じる。特別な感情を抱くのは必然で。中学生の女の子が同性の先輩や先生に、恋にも似た感情を抱くことってあるんだったな。そしていつか聞かせてもらうはずだった心のうちは、永遠に聞けないまま。聞けなかった記憶こそ、心のなかに美しいままで閉じ込めておけるのかもしれない。
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