チッコーネ

はちどりのチッコーネのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.0
韓国映画で圧倒的に大きい男性たちの声に隠れがちな少女の囁きを、2時間半弱、丹念に拾っている作品。
庶民的な風景を背景にしながらも、洗練された印象を与え続ける映像が、美しかった。
「リスニング・テクノを通過したエレクトロポップ」といった趣の音楽も心地よく、そよぐ風の音(ね)も効果的に挿入されている。

身も心も不安点な時期の少女は危ういエピソードに事欠かないが、この作風で2時間半弱は、ちょっと長過ぎ。
その割に重要なキャラクターをあっさり消してしまう采配には、逆に喰い足りなさが残る。
またこんな環境下では当然、と言うべきなのか、軽いL要素あり。