うなぎネコ

はちどりのうなぎネコのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.7
監督のzoom舞台挨拶付き。

えらい話題になってた(満席とか)ので
かなり期待値を上げていたからか
「そんなにかな?」と思ってしまった。

とにかくウニが瑞々しくて可愛い。
ちょっと岩井俊二的な撮り方だな~と思った…

監督によると、女性は男性の撮る
「可愛いだけの何も考えていない少女」や「恋愛の事ばかりで頭がいっぱいの女の子」はもう見飽きている。
だから「ハチドリ」が受け入れられた、と。

 「岩井俊二の少女」(大好き)は、オッサンの理想像に過ぎない、って事かと。  

この映画のムーブメントは内容の良し悪しではなく
「映画界において、女性の女性による女性の映画が
商業ベースで成功する事」の意義なんじゃなかろうか、ととらえました。

世界の潮流に乗って、フェミニズムが盛んな韓国では
当の少女(元)たちが語りだしたのだ。
「男女平等ランキング」でいつも下位の韓国だけど
きっとウニ世代が時代を変えていくだろう…。
  (ちなみに日本は堂々の最下位。まぁそうだろう)  

日本でも頑張っている女性監督は多いけど
そもそも観客のリテラシーが低いから(興行収入で分かるように)
まだまだ厳しいだろうな…。

質疑応答された女性(監督から「女性の方で何か」と言われてようやく)の
「私はウニ世代で、14歳の時はちょうど
阪神淡路大震災やオウムのサリン事件があり、
ウニの気持ちがよく分かる」という言葉。

自分も同じ歳なので、日本が変わるためにキーになるのは
我々ロストジェネレーションなのではないか、とハッとさせられた。
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