ほっぴー

はちどりのほっぴーのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.5
自分の中学時代と共鳴する部分もあってかなり心を抉られた。

あれぐらいの年齢って世界が家と学校しかないから、それがどっちもダメだと人生終わった気分になる。
かといってどうすれば上手くいくようになるかも分からないし、ウニのように発狂するしかないのかも
普通に仲良くしてた子がいつのまにか離れていっちゃう場面も、
中学のとき割と一緒にいた友達が、自分の悪口言ってる場面に遭遇してしまい、胸の奥に冷たいものが落ちたような感覚になったことを思い出した。
何も悪いことはしてないのにね。

警察呼ぶかってくらいの夫婦喧嘩をした次の日に普通にしてる父母を見ると不思議になる気持ちとか、
いつもは厳しいのにウニの不憫さを思って突然泣く父親、ふとした時にウニのことを愛おしい目で見つめる母親、自分では気づかないけど実は愛されてるなんて言われても、こんな状況じゃ分かるわけないじゃん笑
いま大人になってやっと両親の気持ちが理解できるようになったけど、あの頃は違和感しかなかったなー

誰もいない場所(教室や家)が何度か出てきて、本当は誰かしらいるんだろうけど自分の居場所がどこにもないような、ウニの気持ちを表してるのかなと思った。

ものすごく心に残る映画になったけど、もう一回観たいかと言われたら、それは違うかもな
ほっぴー

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