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ブラック・ウィドウのazitarouのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

まずはマーベル映画をまたスクリーンで観れる事に感謝。

開幕から不穏な空気になるが、必要以上に陰湿な雰囲気になることもせず癖が強く問題ありまくりなナターシャ一家がアッセンブルしていく下りはかなり良い。特に「過去の栄光に無様にしがみつくスーパーヒーロー」な父であるアレクセイはめちゃくちゃいいキャラしてます。

今作は女性陣が占めるためキャットファイトが多分に含まれるがこれもまあなかなか暴力的で、力と力がガチンコでぶつかるヒーロー映画とはまた違った味わいがある。しかしメインヴィランであるタスクマスターとレッドガーディアンの戦いをもっと見たかったという思いもあったが、本題はブラックウィドウだから仕方ない……仕方ないが……やっぱりもっとコピー能力と超人パワーの殴り合いが見たかったぜ。

そして今回の悪役!「はじめからアベンジャーズにはかなわねえぜ!」と隠しもせずに口べらかすので潔い上に「ウィドウは消耗品!いくらでも替えがきく!」とか「フェロモン・ロック(ネットリ…)」とか露骨にヘイトを高めてくるのでまあ吐き気をもよおす邪悪感がアリアリ過ぎてちょっと引いちゃう。

偽りの家庭とアベンジャーズという二つの家族を持つナターシャが忌まわしい過去と向き合う……と大体的に宣伝されていたことから過去との決別を描くのかと思いきや、さすがはGotGを世に送り出したマーベル。話の着地点は予定調和的とはいえ安心感がある。毎度おなじみエンドクレジットはドラマとがっつり連動している内容で、これもまた「おお……!」となること請け合い。
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