南森まち

燃ゆる女の肖像の南森まちのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
2.6
18世紀仏国。ある画家が貴族から「結婚を渋る娘の肖像画を密かに描く」という依頼を受ける。散歩相手と偽って滞在し娘と交流を深めるが…というお話。

画家と娘が心を通わすまでじんわりとストーリーが進む。登場人物は上記の二人と召使の娘、貴族の母のほぼ4人。セリフもそれほど多くない。
とってもフランス映画。映画館だったら熟睡していたかも…
静かで緑と海の豊かな島の風景が続き、どこを切り取っても絵画のような絵になる構図はとても美しかった。

母が外出する間に、画家・貴族の娘・召使の娘の3人だけになってからが本番。三者三様の女性の生き様と、禁忌とされることへの悩みが描かれる。
このテーマの重さは生まれながらのキリスト教徒とそうでない人とで受け止め方が違うのだろうな。カトリック国のフランスではこの手のテーマは非常に重いのだろうと想像できる。

非キリスト教徒の男性にはちょっと、それほど新鮮さのないストーリーでかつ先が読める展開の映画に見えてしまう。それは仕方ないことだろう。
だから点数低めだけれど赦し給え。