猫そぎチャンスペロッテ

燃ゆる女の肖像の猫そぎチャンスペロッテのネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

2019年
監督/ セリーヌ・シアマ
出演/ アデル・エネル(貴族の娘エロイーズ)/ ノエミ・メルラン(肖像画家マリアンヌ)/ ルアナ・バイラミ(使用人ソフィー)、
《カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞》

18世紀後半のフランス・ブルターニュ地方にある孤島、
ノエミ・メルラン演じる女性画家マリアンヌが、貴族の娘(アデル・エネル演じる娘エロイーズ)の肖像画を描くうちに、ふたりが恋に落ちるという物語、、

マリアンヌが使用人のソフィーに、エロイーズは笑わないと愚痴ると「あなたもよ」とソフィーにいじられる、

それは、18世紀後半、勿論男性社会で、結婚や仕来たり、宗教的な神による倫理観、そこに女性蔑視・隷従・堕胎のようなものがあり、女性が自立して生きることができずに、女性にとって生きづらい世界であった、、(ホンニカイテアル‼️)、ことが意識されているのか、、、と

例えば後半、マリアンヌの絵画展では、作品の作者は父の名前で発表されている、、
そもそも、何より男性との結婚を望んでいなかった「姉」にしても、エロイーズならずもマリアンヌやソフィーにしても、結婚という仕来たりに抵抗しているようにも感じられます、(シランケド❗)

そして、エロイーズは男性の画家に肖像画を描かれることを拒否し、顔を隠し続けた・・・ただしこの物語には拒絶の対象である“男性”が、まったく現れない、
・・たぶん、(タブンダケレド‼️)映画としても意識に残すほどの対象ではないのだろう、、(カワイソウダヨ❗オトコ)

男に対する態度、それとは正反対にエロイーズの燃え上がる🔥炎のような思いが、しっかりとみえてくるのが、肖像画が完成した数年後のエロイーズの姿絵、「悔やむよりは思い出して」の言葉通りに、本の28ページの余白を示しているエロイーズの熱い思い、、、♥️
そこには、マリアンヌ自身の裸体のポートレイトが描かれていた、、それを知るマリアンヌは思わずクスッとする、、

そして最後のエロイーズとの再会は、音楽会でのことです、
知り合ったばかりのころ、マリアンヌがピアノでフレーズをひいた想い出のあるヴィヴァルディの「四季・夏」の演奏の場面、、

桟敷に座っていると、向かいの桟敷にエロイーズが現れる、、エロイーズはマリアンヌを見ません、

演奏が始まり、悲しげな表情を見せ、涙まで浮かべていたエロイーズの表情は、胸の鼓動が最高潮に鳴り響き、最期には柔らかい微笑みに変わっていきました、、💗

深くて、まださらに深い、芸術的であり悲しいけれども幸福感に満ちた作品でした💗💕



'ア 'コ 'ガ 'レ 'ル 💏the end