そろメ

燃ゆる女の肖像のそろメのネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

一瞬一瞬が綺麗、儚く切ない。
何度観ても美しい。
描く側と描かれる側、2人は最初違う目線でお互いを見ていたはずなのに、想いが重なっていってもうどうしようもないくらい愛おしいと思ってしまう葛藤が切ない。自分の絵が完成したらどこの馬の骨かも分からない人のモノになってしまうなんて、仕事とはいえ自分なら耐えれない気がする。
奥様がいない間、使用人のソフィーと一緒に3人でトランプをしたり、神話のラブストーリーを語り合ったり…女の子同士キャッキャしたり微笑ましいお茶目なシーンが多々あるのは女性監督ならではなのかな。ドレスに炎が燃え移っても決して視線を離さないエロイーズにドキッとした。
ラストシーンの泣きながらマリアンヌが大好きなヴィヴァルディの夏を聴くエロイーズの笑った瞬間があったのは、きっと過ごした日々を走馬灯のように思い出したからなのだろう。
“あの時”の続きはミラノで聴けたけど、あの時はもう戻ってこないという切なさが本当に心を締め付けた。
お祭りのコーラスといい、音楽の余韻が素晴らしい映画。
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