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キーパー ある兵士の奇跡のktyのレビュー・感想・評価

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)
4.3
1945年イギリス軍のドイツ兵捕虜収容所に収監された主人公のドイツ兵の実話。サッカーのゴールキーパーの能力を見込まれ、戦後イギリスサッカー界にデビュー。戦争犯罪の罪を背負い、英国民の非難を浴びながらも、懸命に試合で結果を残した。熱すぎます。

戦後平和が訪れても、敵国に家族を奪われた人々の悲しみは癒えない。罪と罰、親子、夫婦、愛と憎しみ、生と死、寛容、贖罪、因縁など人生で味わう心の揺れが、全ての登場人物の表情に刻まれ、綴れ織りの布のように作品に集約され、ついには巨大なサッカースタジアムの歓声となり、空に広がる。その時心に浮かんだ。「罪を憎んで人を憎まず」

不器用な生き方しかできないバードのために全てを捨てて寄り添う妻のマーガレットの一途な愛情表現と悲しみを背負う痛切な姿に演技の奥深さを感じました。フレイア・メーバー、凄い女優さんだ。

エンドロールに記載された彼らの人生が、最後に、物語をこれでもかと畳み掛けるようでした。

ムービープラス 録画
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