春陽

ブリット=マリーの幸せなひとりだちの春陽のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

原題を訳すと『ブリット=マリーはここにいた』になるのだが、こちらの方がこの映画らしいなと思った。

冒頭にマリーが、『夫は仕事、私は家庭と役割分担で生活している』という所に、彼女の家事に対しての姿勢が見える。常にto do リストを作り、一つ一つ片付けていく。一流ホテル並の掃除を毎日出来るのは、もう才能だよ。快適に暮らせる環境を作ってくれる奥さんは最高だし、かなり得難いと思うけど。
浮気した人(今作は旦那)が、自分の浮気を『こんな事で』と言って片付けて元サヤに戻ろうとするのはなんなのだろう。奥さんのところに頭を下げて戻る浮気ってなに。奥さんに対しての責任感?長年連れ添った情?マリーに対して女性としての興味が薄れて、家族としての安心感や存在が当たり前になってしまっていたのかも知れないが、彼女からすれば当たり前の存在いと扱かわれることが、自分は存在していないのではないか?と感じてしまったのだろう。彼女も愛想がなかったり、遊びに行くのが好きではない(理由があるが)など、付き合いの悪い部分はあるのだろうけど切ないね。
新しい環境で、やったことがない学童保育の一環でサッカーを教えるとか、ちょっと意味不明だったが、真面目な彼女らしく出来ないなりに頑張る姿は良かった。映画なので奇跡がおこるのかと思ったが、まぁ甘くはないよね。それでも彼女らしい終わり方だったので、これはこれで満足。
春陽

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