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家族を想うときのkyonkyonのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.6
これは胸が痛い
ケン・ローチの想いやメッセージが
心にグサグサ刺さりまくる

現代の「労働者階級」が抱える深刻な闇を、よりピンポイントでリアルに、普遍的に描くある種の芸術作品

作中でも一瞬触れられていたが、
GAFAや、そのプラットフォームに適応した巨大企業達が作り上げた現代のネット&通販社会。

何もかもがデジタル化しているように見えるが、結局それを繋ぎ届けているのは人間で、彼等の過酷なスケジュールノルマとそれらを支える家族の負担は、

新型コロナで危惧されている医療従事者の様には注目されない。

彼はあの後もマロニーの下で走り続けるのだろうか。
離婚やドラッグや非行や犯罪、大病や事故や不倫や鬱。
昨今世の中で毎日の様に聞く人間の「不幸事」はもしかしたらターナー家の様にどうしようもなくもがいて出来る「歪み」が生んでいく「誰にでもありふれた危険」なのかもしれない。

うーん、本当に心が痛む名作だと思う
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