これは胸が痛い
ケン・ローチの想いやメッセージが
心にグサグサ刺さりまくる
現代の「労働者階級」が抱える深刻な闇を、よりピンポイントでリアルに、普遍的に描くある種の芸術作品
作中でも一瞬触れられていたが、
GAFAや、そのプラットフォームに適応した巨大企業達が作り上げた現代のネット&通販社会。
何もかもがデジタル化しているように見えるが、結局それを繋ぎ届けているのは人間で、彼等の過酷なスケジュールノルマとそれらを支える家族の負担は、
新型コロナで危惧されている医療従事者の様には注目されない。
彼はあの後もマロニーの下で走り続けるのだろうか。
離婚やドラッグや非行や犯罪、大病や事故や不倫や鬱。
昨今世の中で毎日の様に聞く人間の「不幸事」はもしかしたらターナー家の様にどうしようもなくもがいて出来る「歪み」が生んでいく「誰にでもありふれた危険」なのかもしれない。
うーん、本当に心が痛む名作だと思う