kyohei

家族を想うときのkyoheiのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.5
今年観た映画の中では、今の所一番グッときて悶絶させられました。

以前観た、制度が必要な人に届かない『私は、ダニエル・ブレイク』に続き、なんか、ひとごとではない感じがして凄い映画でしたよ。

マイホームを手に入れる為、父親が一大決心して、フランチャイズの宅配業の自営業を始めた家族が、徐々に崩壊して行く感じは、かなりリアルでした。
ノルマを達成しないとペナルティで罰金を取られてしまうのは、嫌だなぁと思ったし、強盗にあっても全く心配されずに、壊した端末の修理費用をの展開は、唖然とした。

車を売ってしまったおかげてバス通勤になってしまった介護士の母親…
仕事を行くのにもバスを何回も乗り継ぎ大変に…

どんどん一緒の時間がなくなって行く家族…
子供の兄妹は、兄は非行にはしりはじめてしまったり、妹はだんだんと不安を感じるようになっていく負の連鎖…

もうラストのそれでも仕事に行ってしまう、父親を止められなかった家族を思うと…いろいろと考えさせられました。
物流や介護の仕事がなかなか難しいという現実を思い知りました。

一番良かったシーンは、父親と妹が一緒に配達する場面かなぁ…
実際に身の上に起こったら地獄な展開が多いなかでこの場面は、ほっこりすることができました。
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