アネ郎

家族を想うときのアネ郎のレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
3.9
ただ粛々と、契約範囲内での約束事が履行されていく。

そういう契約でしょう?
確かにその通り。

だからこそ選択の余地もなく、逃げ場もなく、救いもない。

この仕事を選ばざるを得ない時点で既に人生詰んでるという考えにはどうしてもなれない。だっていい親子じゃん。いい家族じゃん。息子も娘も素敵じゃん。 

この極端に冷徹なシステムが今の世界をある側面では支えているという現実に愕然としつつ、だからといってamazonでポチポチする頻度が変わるかといえばそんなことはない僕。それは問題の本質ではないよ、という考えは結局このシステムを肯定しているんだろうね。

せめて配送物を受け取るときは両手で受け取ろう、ねぎらいの言葉くらい添えよう。え、そんなことしたって何も変わりはしない?

うん、変わらないと思う。
でも、そうしたいって気持ちに僕はなってる。

そんな映画でした。
アネ郎

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