Kinakosan

家族を想うときのKinakosanのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.2
優しく終わってはくれないところに、深い意味を感じた。

わかるけどさ、、、っていう気持ちになること多々ある。ルールはルールだけどさ。ルールを押し付けて、秩序を守ってるってこと?それは大事だけど、あまりにも理不尽。問題が山積みだから、そこはもう自己責任ってことで、そこまで回収してたら、こっちがもたないから、そこは考慮しない。利益を優先して、乱れないことだけを優先して、乱れてしまったら、脱落するだけ。

アビーは懸命に働いて、仕事にプライドも持って、精一杯職務を全うしているのに、超過分を払ってもらえず、プライベートの時間も搾取され、家族との時間も持てない。

それでも、瞬間的に、家族がひとつになって、心が安らいで、また生きていこうと思う。その瞬間は、本当にかけがえのないものだし、家族って本当に素晴らしいよねって思う。けど、、、。

この映画を観て、何を感じたらいいんだろう。また明日から頑張ろうっていう気持ちにはならないし、本当に辛くなる人もいそう、、、。それでも、何か感じたことを忘れないようにしたいと思う。

葛藤しているうちはまだいいけど、それさえもなくなったらどうなるんだろう。とても怖い気持ちになった。2人の子供は、きっと両親を愛しているし、尊敬もしているだろうけれど、未来に果たして希望を持てるのかな。そんなのを私が言うのもおこがましいけれど、なんか簡単な単純な大切なことが抜け落ちてしまった世界に来てしまったような不安でいっぱいになった。
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