ケン・ローチ監督が引退を撤回してまで作ったという、このイギリスの現状を皆に知らせたいという気概がひしひしと伝わってきた映画だった。それにしても、辛い。ところどころクスッとするところはあるものの、最後の最後まで辛いまま、救いのないまま終わる。
宅配ドライバーとして働くお父さんと、介護士として働くお母さんと。二人ともとても真面目で仕事熱心なのに、どうしてこうなるの？という社会の仕組みというか、やり切れない気持ちで、映画を見て数日経っても、考えてしまう。
イギリスだけの話じゃなくて、今の日本もかなり近い状況ですよね。じゃあ、どうしたら良いか？と聞かれても私の頭では分からないけど。。。セーフティーネットがない社会を、何とかしなくてはいかんだろうと思います。
これ、カンヌ映画祭でパルムドール争ったって書いてあって、「え？どの作品と？」と思って確認したら「パラサイト 半地下の家族」と争って「パラサイト」の方がパルムドール取ったのかー！ まぁ、あっちがセンセーショナルではあるけれど。どちらも見てから思うのは、こちらの作品にパルムドール取って欲しかった。
