アラシサン弐

その手に触れるまでのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

その手に触れるまで(2019年製作の映画)
3.5
イスラム教にとっての「手を触れること」は他文化とは特異な意味を持つからこその邦題。

純粋さ故に「これが絶対に正解」って一つの答えに傾倒した少年が、どうやってそこから逸脱するかの回答を一つ提示するような作品だった。

綺麗事すぎる、とも捉えられそうだけど、
人からの情や温もりを通して感じるヒューマニズムだけで正しい道に戻せるくらい、この少年がどこにでもいる普通の少年と変わらないということでもあって、そんな普通の少年でも狂信的な思想に向かってしまうことがあるという、宗教の持つ脆い側面を感じさせられる。
農場の女の子との件でやっぱり普通の少年だと認識させられるからこそより一層そう思う。
アラシサン弐

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