蛸歩

シチリアーノ 裏切りの美学の蛸歩のレビュー・感想・評価

4.0
仁義を忘れ、倫理観を失った巨大マフィア「コーザ・ノストラ」を見限り、司法に協力することを選んだ大物マフィアのお話です。
序盤、突然画面に表示される謎のカウントアップの後に起こる出来事に驚きつつも、シンプルながら重厚で美しい絵作りに引き込まれていきます。
中盤から終盤は法廷ものとしての側面が強く、少し長いですが、充分に楽しめました。
ラストシーンも哀愁と余韻が残るいいオチだと思います。

登場人物が多く、また名前が覚えにくいので誰が誰なのかよくわからないのが少し苦しかったですね。それともうちょっと主人公とファルコーネ判事の友情や信頼関係が産まれるまでを描写して欲しかった。不満点はそれぐらいですかね。見た後の満足度はかなり高く、良質な映画でした。
蛸歩

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