エジプトの裏社会に生きる青年アブド・モタ。ボスの警戒心から罪を擦りつけられ投獄されたのをキッカケにアブドの中で野心が目覚め始める。エジプト製のクライムアクション。
NETFLIXのタイトルでは原題で主人公の名前のABDO・MOTAですが、ソフトリリースのタイトルでは非情の道となっているのでややこしい。NETFLIXはエジプト映画を推しているのかチラホラと見かける。
主人公役のモハメッド・ラマダンさんはエジプトでは大人気の俳優さんらしい。アクション系の俳優さんなのか、引き締まった良い身体をしている。サッカーのネイマールに似ている。
人の顔の事は言えませんが、ヒロインや女性出演者のヴィジュアルがC級なのとケバい人が多くてキツい…。舞台の演技をそのまま出しているのか?演技がとてもわざとらしい女性もいる…。妊娠させてしまった人は綺麗。
インド映画に影響を受けているのか、元々なのか分からないがこちらも歌と踊りが出て来る。ただこちらのは歌の歌詞で、物語の説明をするという面白い使い方をしている。
エジプトの人は気性が荒く、すぐ手が出て来て物騒という海外旅行ブログを読んだ事があります。エジプトでも治安の悪い裏社会を舞台にしているとはいえ、ヒロインや一般の人でさえ喧嘩上等の勝ち気な人が映画によく出て来ます。どいつもこいつもすぐに手が出て、しょうもない喧嘩のシーンが多いので、あながちあのブログは間違っていないのかなという印象。
物語は前置きが長くて退屈…。あらすじの内容とは随分と違う感じ。いわゆる犯罪を下敷きにした青年の人生ドラマですが、主人公が妊娠させても何とも思わないクズなので魅力がない。自分のゲスな生き方をさて置いて妹に意見とかなんかね…。
アクションシーンも印象が強いのは冒頭のバイクでの逃走シーンくらい。あとは内容スカスカの格闘シーンがポツポツあるだけ。
もっとマフィア内の壮絶な抗争があるかと思ったのですが、随時とのんびりしたもので本格的な抗争がなかなか始まらない。
一体何がしたいのかよく分からないなと思っていたら、終盤一転してバイオレンスと愛憎劇が加速します。エジプト映画の「法医学医」もそうですが、終盤にガラッと映画の雰囲気や内容が変わるのがエジプト映画の流れなんですかね?
ラストの空虚感はなかなかに胸が痛い。全体的にバランスが悪くなんかしっくり来ない…。自分にはちょっと合いませんでしたが、エジプト映画に詳しい人や見る人が違えば評価は違ってくる映画と思います。