ロアー

エターナルズのロアーのレビュー・感想・評価

エターナルズ(2021年製作の映画)
3.7
みんな困ってたけど、上映回数少ないですよね?有休だったので絶対初日に観ると決めてて、もう完全に「エターナルズ」の口になってたので、やむを得ず4DX吹替で観ました。一昨日も同じ理由で「DUNE」を4DXで観たばかりでお財布が痛い。しかも「DUNE」の感想でツバ吐き苦手って言ったのに、4DXで敵の怪物のツバが飛んで来て凹みました。

それはさておき、今作はこれまでのMCUの中でも特に古き良きアメコミらしい世界観を感じた映画でした。原作コミックは読んだことないのに、観ているうちにコミックのコマが頭に浮かんできたくらい。

だけど、観終わった後に心の中に流れていた曲はビートルズの「♪愛こそすべて」。蓋を開けてみると、いろんな愛の物語でしたよね。MCU版「ラブ・アクチュアリー」って呼んでもいいですか?

フェーズ4のMCUって社会派の面が強くてストーリーも深みが増してて好きなんですけど、今回は特に国籍も人種もバラバラな多様性に富んだキャスティングに期待大でした。ディズニーの実写化映画は微妙な多様性を入れて来るけど、MCUの多様性はなんだか信頼できます。ユニバース開始当初から、有名じゃない監督や役者でも、実力を評価して採用してきた確かな強みと安心からくる信頼というか。

そんな思いもあって、冒頭のマブリーとアンジーが並んでる姿を見ただけでうわあぁあ!って気持ちがこみ上げて、思わず自分でも戸惑うほど感動しちゃいました。

このメンバーだと、正直アンジークラスの役者は浮いてる気がしてたけど、アンジーの独壇場にならずほどよく調和していて、でも決して魅力が抑えられてる訳じゃなく女神の神々しさが炸裂しててめっちゃかっこよかった!
ゴメンね。今時ハリウッドの階級って考え方ダッサいよね。多様性云々言いながらも、まだそんな頭があった自分に反省しました。

とにかく、それぞれの魅力が発揮されていた映画で、我らがマブリーもMCU世界だろうと相変わらず拳で戦う安定のマブリーだったし、ちゃんとマブリーの魅力を分かってる人たちが作った映画だとつくづく安心しました。

あと、サルマ・ハエックのスカート×素足×ブーツね!サルマ・ハエックの魅力を分かってる人たちが作ってるね。

主役のジェンマ・チャンは、これまで出演作を観たことがなかったけど、凛とした強さと繊細さのバランスが絶妙で、雰囲気が素敵ですごく好きになっちゃいました。

インド映画大好き人間としてはMCUでボリウッドを観れたのも嬉しかったです。クメイルがホントはパキスタン系ってことは知ってたけど、やっぱりインド贔屓なので「エターナルズ」の中ではキンゴが1番好きかもしれません。

バリー・コーガンだって「聖なる鹿殺し」の不穏パスタの印象が強くて、いつパスタを食べ始めるかビクビクしてたのに、え、何これ。こんなバリー・コーガンもありなの?ちょ、何だろうこのきゅんな気持ち。ギャップ萌えってこういう感情なの?もっとこーゆーバリー・コーガンください。

マッカリの能力の描写が好きだったし、自分がこの中の能力をひとつ得ることができるならファストスの能力が欲しいし、スプライトは切ないしマッデンはかっこいいし・・・とにかくみんな良かったってことです。

次から次へと地球が脅威にさらされてると知った時は何だか地球人を辞めたくなったけど、勝手な推測だとサノスに続く次の脅威ってこの辺がベースになるんでしょうか?マルチバースも絡んでくるのでどうなるのか全然分からないけど、何となく今作はこれからのMCUを楽しむためにも抑えておくべきポイントっぽい気がするし、今後の展開がめちゃくちゃ気になります。
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